車に後付け部品を取り付ける場合、よく「車幅は車検証の記載値から±20mm以内でなければならない」と言われることがあります。
しかし、この±20mmという基準は、すべての後付け部品に一律で適用されるものではありません。
エビアイの外付けカメラは、直前や側方などの状況を確認するための後方等確認装置として取り付けられるため、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示第162条第1項第4号に基づき、車両の全幅を測定する際は、カメラを取り外した状態で測定されます。
そのため、車幅変更の±20mm基準の対象外となります。
「車幅±20mm」とは何の基準か
国土交通省の通達「自動車部品を装着した場合の構造等変更検査時等における取扱いについて」では、自動車部品を装着した場合でも、車検証の記載事項に変更があったものとして扱わない範囲が示されています。
その中で、長さ・幅・高さについて、次の範囲内であれば、車検証記載事項の変更に該当しないものとされています。
| 項目 | 範囲 |
|---|---|
| 長さ | ±3cm |
| 幅 | ±2cm |
| 高さ | ±4cm |
この「幅±2cm」が、一般的に言われる車幅±20mmの根拠です。
ただし、この通達は、あくまで自動車部品を装着した場合の構造変更検査や車検証記載事項変更の取扱いを示したものです。
つまり、「後付け部品を付けた場合に、どの範囲なら軽微な変更として扱うか」という基準であり、確認用カメラや周辺監視装置について定めた専用基準ではありません。
周辺監視装置は、車幅測定上の扱いが異なります
一方で、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示第162条では、自動車の長さ・幅・高さを測定する際の方法が定められています。
同条第1項第4号では、次のように規定されています。
車体外に取り付けられた後写鏡、後方等確認装置、保安基準第44条第5項の装置、周辺監視装置及びたわみ式アンテナについては、これらの装置を取りはずした状態。
つまり、車体外に取り付けられた後写鏡、後方等確認装置、周辺監視装置などは、自動車の長さ・幅・高さを測定する際、原則として取り外した状態で測定すると定められています。
このことから、周辺監視装置は、一般的な外装部品とは異なり、車両寸法の測定上、別の扱いが設けられていることが分かります。
周辺監視装置には「100mm以下」の突出量基準があります
同じく告示第162条第5項では、周辺監視装置の突出量について、次のように定められています。
保安基準第2条第2項第3号の告示で定める装置は、周辺監視装置とし、同号の告示で定める突出量の範囲は、その自動車の最外側から(自動車の左右に備える場合にあっては、その自動車の両最外側からの突出量の最大値の合計が)100mm以下又はその自動車の高さから100mm以下とする。
分かりやすく言うと、周辺監視装置については、一般的な車幅±20mmではなく、次のような突出量の基準が設けられています。
| 取付状態 | 基準 |
|---|---|
| 片側に備える場合 | 自動車の最外側から100mm以下 |
| 左右に備える場合 | 左右の突出量の最大値の合計が100mm以下 |
| 高さ方向の場合 | 自動車の高さから100mm以下 |
このように、法令上、周辺監視装置には±20mmとは別に、100mm以下という突出量の考え方が示されています。
エビアイ外付けカメラが「±20mm制限だけ」で判断されない理由
エビアイ外付けカメラは、車体を広げる目的で取り付けるオーバーフェンダーやエアロパーツではありません。
目的は、運転者から見えにくい場所をカメラ映像で確認し、左折時・幅寄せ時・狭い道でのすれ違い・駐車時などの安全確認を補助することです。
そのため、エビアイ外付けカメラについては、単なる後付け外装部品として「車幅±20mm以内かどうか」だけで判断するのではなく、周辺監視装置として、告示第162条に基づく突出量や取付状態を確認することが適切と考えております。
特に、告示第162条では、周辺監視装置について「取り外した状態で測定する」こと、また突出量について「100mm以下」という基準が定められているため、一般的な外装部品の±20mm制限とは異なる扱いになります。
ただし、取付状態の確認は必要です
エビアイ製品が周辺監視装置として扱われる場合でも、どのような取り付け方でも問題ないという意味ではありません。
保安基準への適合性は、次のような点を含めて総合的に確認されます。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 取付目的 | 直前・側方・側方後方などの安全確認を補助する装置であること |
| 突出量 | 周辺監視装置としての突出量基準内であること |
| 外装突起 | 歩行者等に危険を及ぼす鋭利な突起がないこと |
| 取付強度 | 走行中に脱落しないよう、適切に固定されていること |
| 配線処理 | 車体外側に危険な状態で配線が露出していないこと |
| 視界・灯火類 | 運転視界や灯火類の機能を妨げないこと |
したがって、エビアイ外付けカメラは「±20mmを超えたら直ちに不適合」というものではありませんが、周辺監視装置として適切な取付状態であることが重要です。
まとめ
エビアイ製品は、車体を広げるための外装部品ではなく、死角をカメラ映像で確認するための安全確認用補助装置です。
一般的に言われる車幅±20mmは、後付け部品による軽微な寸法変更の取扱いを示した基準です。
一方、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示第162条では、周辺監視装置について、自動車の長さ・幅・高さを測定する際の特別な扱いと、100mm以下の突出量基準が定められています。
そのため、エビアイの外付けカメラは、一般的な後付け外装部品として「車幅±20mm以内かどうか」だけで判断するものではなく、周辺監視装置としての用途や、突出量・取付状態・外装突起・配線処理等を総合的に確認する必要がある製品と考えております。
ご注意
※本ページの内容は、エビアイの周辺確認用カメラ製品の用途および関連法令に基づく一般的な説明です。すべての車両、すべての取付状態における車検適合を保証するものではありません。
※実際の適合判断は、車両の形状、取付位置、取付方法、配線処理、検査機関または検査員の判断により異なる場合があります。
※また、突出量が基準内であっても、外装突起、取付強度、配線処理や運転視界への影響など、他の保安基準に適合している必要があります。
参考資料
道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2023.9.22】第162条(長さ、幅及び高さ)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/S162.pdf
道路運送車両の保安基準【2016.10.7】第44条(後写鏡等)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/H044.pdf
国土交通省「自動車部品を装着した場合の構造等変更検査時等における取扱いについて」
https://www.mlit.go.jp/notice/noticedata/pdf/20210804/jidousha1-1.pdf
独立行政法人自動車技術総合機構審査事務規程の一部改正(第 52 次改正)について
https://www.naltec.go.jp/news/gtg5d20000002aoz-att/gtg5d20000002apu.pdf?utm_source=chatgpt.com